流しの二人

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[GAME] ワンダと巨像 

1週目をクリアしたので感想でも書くー。
ちなみに1週目のクリアタイムは14時間弱。

いやもう、めちゃめちゃ楽しかったっす。
これだけ短期間に集中して没頭し、なおかつクリアできたゲームは最近ではなかった。
オイラはそれほどアクションゲームが得意ではないのですが、程よい難易度だと感じましたヨ。
確かに、リトライを繰り返した「巨像」もいるにはいるんですが、「弱点さがし」とアクション性のバランスが絶妙で、各巨像とも倒した後の達成感が凄かったとです。

ゲームの流れは、広大なフィールドを彷徨いつつ「巨像」を探し、これを倒す(倒す順番は固定)というシンプルなもの。
巨像の場所は、剣に太陽の光を反射させることで生じる光の軌跡を辿ることでみつかるようになっています。

一番最初の巨像戦は苦労したもんです。
操作に慣れていないことも手伝って、リトライの嵐。
そもそも巨像にどこから登っていいのかワカランデス!
と、2時間ほど試行錯誤する始末です。
ですが、ようやく"登山ルート"を発見し、弱点の頭をサクサクと刺し、巨像を倒した時の達成感といったらアータ!もんの凄かったんだってば!

巨像に登ると、彼(?)もじっとしているわけではなくて、プレイヤーを振り落とそうとしてくるので、落とされないようにR1ボタンで巨像の「毛」等にしがみつくわけなんですが、これがもう、力が入る入る!
ヘタすりゃコントローラーを握りつぶす勢いデス。それほどの緊迫感・緊張感。
そして、しがみつきながらも、巨像の弱点を何度も攻撃。
巨像の中には弱点が複数あるものもあって、全部の弱点をつぶさないと倒せなかったりで、侮れません。

基本的には、「巨像の体にどうやって取り付くか?」という点がパズル的なものになっておるのです。
巨像の弱点を利用するもの、巨像の「クセ」を利用するもの、周囲の地形を利用するもの、これらの複合、と大体4パターンほどに分類されますが、このルートを考えるのが非常に楽しい。
時間が経つと、天の声がヒントを教えてくれるので、それほど難しいわけではないですが、中には結構意外なものもあって、それがわかった時の「やったぜ!」感は凄いですよ。攻略サイトはできるだけ見ずにプレイすることを推奨。
クリアしてから攻略サイトなんかを見てみると、自分とは違ったルートで攻略しているものもチラホラあり、攻略法がひとつではないというのもイイですな。

一番の問題点を挙げるなら、カメラワークであります。
カメラの移動速度をコンフィグで落とすことでかなりマシになりますが、それでも場面によっては巨像とプレイヤーとの位置関係を見失ったりして、非常にプレイしにくくなることも。

といった感じで、少々難点があるのですが、個人的にはほぼ絶賛評価であります。
「ICO」との繋がりも直接的ではないにしろ色々と匂わせており、ICOファンにとっても嬉しいはず。
(1週目で見た)エンディングも良かったですじょ。

つわけで、お薦め。9/10点くらい付けちゃうよワシ。
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[2005/10/31 08:26] GAME | TB(0) | CM(0)

[LIVE] 2005.10.30 / QUEEN + PAUL RODGERS / 横浜アリーナ 

【セットリスト】
 01.Reaching Out
 02.Tie Your Mother Down
 03.Fat Bottomed Girls
 04.I Want To Break Free
 05.Wishing Well
 06.Crazy Little Thing Called Love
 07.Say It's Not True (Vo:Roger)
 08.'39 (Vo:Brian)
 09.Long Away (Vo:Brian)
 10.Love Of My Life (Vo:Brian)
 11.Teo Torriatte (Vo:Brian&Paul)
 12.Hammer To Fall
 13.Feel Like Making Love
 14.Let There Be Drums (Inst.)
 15.I'm In Love With My Car (Vo:Roger)
 16.Guitar Solo (Inst.)
 17.Last Horizon (Inst.)
 18.These Are The Days Of Our Lives (Vo:Roger)
 19.Radio Ga Ga (Vo:Roger&Paul)
 20.Can't Get Enough
 21.A Kind of Magic
 22.I Want It All
 23.Bohemian Rhapsody (Vo:Freddie&Paul)

=ENCORE=
 24.I Was Born To Love You (Vo:Roger&Brian)
 25.The Show Must Go On
 26.All Right Now
 27.We Will Rock You
 28.We Are The Champions
 29.God Save The Queen (Inst.)

□ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ □ 

某野音コンサートをすっぽかして行ってきたぜ横アリ!
これを逃すと、もう生では聴けないかもしれないですし。

つかもう、内容濃すぎで、超ヤバス。
拙者は歌詞もろくに覚えていない、にわかファンではありますが、メチャ楽しかったのであります。
日本向けサービスな『Teo Torriatte』 や『I Was Born To Love You』 のアコギが実にカッコよかったですし、他の曲も熱かった…。かなり久しぶりに拳を振り上げた気がするヨ。
あとは、ボヘミアンの演出にもかなりウルウルきたなあ。
最後のロッキュー・チャンピョンのコンボにはホント感動しますた。

ポールのヴォーカルは想像以上に良かったとです。
彼の歌声を既に知ってはいても、ライブで聴いたら違和感を感じるんじゃなかろうか?的な懸念みたいなもんがあったとですヨ。
んでも、そんなもんはまったくの杞憂に過ぎませんですた。
アンタ最高。さすが「愛」を背負う男は違う……!

ブライアン様の生ギターはやはり激カコよかったデス。
そして、片言な日本語が激プリティーでありましたよ(w
2chで29日の「イラッシャイマセ」音声を聴いてさらに愛しさ倍増。

いやあ楽しかったです。行って良かった。
まだ聴きたい曲は色々あるので(Don't~、Now I'm~、Brighton~)、またやって欲しいなあ。
[2005/10/31 08:22] LIVE | TB(0) | CM(2)

[BOOK] 犬はどこだ / 米澤穂信 

 

何か自営業を始めようと決めたとき、最初に思い浮かべたのはお好み焼き屋だった。しかしお好み焼き屋は支障があって叶わなかった。そこで調査事務所を開いた。この事務所〈紺屋S&R〉が想定している業務内容は、ただ一種類。犬だ。犬捜しをするのだ。――それなのに開業した途端舞い込んだ依頼は、失踪人捜しと古文書の解読。しかも調査の過程で、このふたつはなぜか微妙にクロスして――いったいこの事件の全体像は? 犬捜し専門(希望)、25歳の私立探偵・紺屋長一郎、最初の事件。


「失踪人探し」 は所長の紺屋が担当し、「古文書解読」 はその後輩で探偵志願の半田平吉・通称ハンペーが担当する、という具合に2つの事件はそれぞれの視点で展開してゆきます。

紺屋は25歳という年齢設定のわりには、わりと枯れていて達観的。
ハンペーは「~っス」的なトーンの後輩キャラ、でありながら、意外にも頭がよく行動力もある。
どちらもなかなか魅力的なキャラクタで、好感がもてました。

前半は二人の事件が交互に描かれるわけですが、比較的早い段階で読者には二つの事件に関連性があることが示されております。
ただ、二人の探偵は相互の報告を綿密に行わないため、「あー、ここで互いに報告・連絡を取り合っていれば、関連に気づくのに!」と、やきもきさせられることもしばしばです。
そのせいで、少々展開がやぼったい感じもしますな。

一転、後半は凄くスリリングな展開で、テンポもよく、しっかりとしたドンデン返し(それほど意外ではないけれど)も用意されており、非常に面白かった。
それにしても、タイトルからだけでは、まるで予想できない内容でありますな。
先入観を持たずに読むと、よりいっそう楽しめるんじゃないでしょうか。

ラストはとても余韻を残すものになっていて、これは物凄く好みです。素晴らしい。

今まで読んだ米澤作品4作の中では、本書がダントツ。お薦めです。

[2005/10/24 19:14] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 少女には向かない職業 / 桜庭一樹 

 

島の夏を、美しい、とふいにあたしは思う。
強くなりたいな。
強くて優しい大人になりたい。力がほしい。でも、どうしたらいいのかな。
これは、ふたりの少女の凄絶な《闘い》の記録。


ミステリフロンティア叢書の最新刊。ということで手を出してみました。
初・桜庭一樹、であります。

第1章を読む限り、貴志祐介 『青の炎』 の女の子版かなあという印象で、そういった方向に話が進みそうだと予感した拙者です。
この点にふれているネット書評もいくつかありますな。

主役の葵と謎の級友・静香さん、 どちらも中学生、13歳の女の子を配することで、ロジックよりもその内面描写にウェイトを置き、ミステリとしての「意外性」というファクターは、従たるポジションへと押しやられている感があります。

けれども、そういった内面描写では、この世代特有の危うさだとか瑞々しさだとかが上手に描かれていて、それは時に痛々しくもあるものの、何やら得体の知れない説得力を感じさせることがあり、読み物としてはなかなか楽しく読めましたデス。

ところで、いかにも女流作家が好んで使いそうな「狐」の説話は、実は結構使い方が難しいのではないかと思った次第。
すなわち、この「狐」の話から予想される物語の結末は、素直に挙げるとすれば2種類しかないのです。
そして案の定、本作のラストではその片方が選択されていて、第三のオチ的なものは用意されていなかった。
この点で、やはり食い足りなさを感じてしまったな。
ここが決まっていたならば(読者の裏をかけたならば)、ミステリとしても大きく化けた可能性があると思うのだけど、どうだろう?
[2005/10/24 17:29] BOOK | TB(0) | CM(0)

[WEB] 模倣の先にあるもの 

◆たけくまメモ: マンガ家の描写盗用問題についての私見

いつもながら、興味深い問題提起を含んだ鋭い切り口で、非常に考えさせられましたヨ。創作表現の盗用問題に関心のある方は、是非読まれることをお薦めします。


件の少女漫画家さんの問題は、その発覚経路(2ちゃんねる)および出版社側の厳しい対応のせいで一躍話題となったのでありますが、公にはならないこの手の事例は、漫画業界に限らず、まだまだたくさんあるであろうことは想像に難くありません。

少し前にはミステリ小説の分野でも、飛鳥部勝則 『誰のための綾織』 が他作品からかなりの量のセリフ・モノローグ等を盗用しているとして、話題になったりもしました。
今回の漫画のトレース云々がアウトなら、こちらも完全にアウトだと拙者は思うわけですが、未だに作家も出版社も沈黙中。
漫画問題がこちらにどのような影響を与えるかについては、少なからず興味のあるところであります。
[2005/10/22 23:59] WEB | TB(0) | CM(0)

[BOOK] デカルトの密室 / 瀬名秀明 

 

世界的な人工知能コンテストに参加するためメルボルンを訪れていた尾形祐輔は、プログラム開発者の中に、10年前に死んだはずのフランシーヌ・オハラという名前を発見する。かつて、天才の名を欲しいままにしながら夭折したはずの彼女が、コンテストの参加者に名を連ねていたのだ。
本物なのか? 同姓同名の別人か? 訝る祐輔の前に姿を現したのは、紛れもなく祐輔の知るフランシーヌその人、そして彼女の姿をそっくり真似てつくられた、窮極のアンドロイド〈人形〉(ドリー)であった。
混乱する祐輔に、彼女はとあるゲームを提案する。迷走するゲームの果て、祐輔は密室に幽閉され、フランシーヌは祐輔の作ったロボット・ケンイチに射殺されてしまう――。


さて、どういった切口で感想を述べたものかしら。
とにかく専門的・観念的な話が物語の大分を占めるため、その把握に難儀して、久しぶりに読了までに時間を要することとなった作品であります。長かった…。

作品の主題自体は実は結構シンプルで、自由とは?自我とは?人間らしさとは?といった命題を、ヒューマノイド(人型ロボット)の目線を通して、読者に問うものになっております。
ただ、そういった命題の考察過程がデカルトだとか他の哲学者の言葉で装飾されているがため、少々ゴチャついてる感が否めません。
命題への回答も、わりとマトモ、というか倫理的・道徳的な枠組に素直に収まりすぎる嫌いがあり、ちと面白みにかけるような気がします。

指輪物語や2001年宇宙の旅、手塚治虫、HONDAのCM、スウィングガールズ、etc...
作中には色々と流行のモノが登場するのが印象的ですな。
けれど、どうにもオリジナルとしての、本作品の個性を薄める役割しか果たしていないような、なんだかとってつけたような、自分の好きなもんとりあえず全部入れてみました、的な感じを抱いてしまうのです。

これは「デカルト」関係にもいえることで、作中で登場人物の思想として語られる内容、そこで引用される書物の記述と、何か借り物だけで埋め尽くされている印象が強い。

むー。
結局、個々のパーツが「物語」に奉仕していないのかなあと思うのです。
そして、致命的なのは、その「物語」自体に吸引力があまり感じられない点であります。
3人称多視点の文章によって読み手の思考が分断されることも、そういった吸引力を殺ぐことにつながっており、多視点導入の必然性には疑問です。

難しいからつまらない、なんて短絡的なことを言うつもりはありません。
そして、難しいけれど面白い、そういうものが存在するのは認めるところであります。

それでも、本書は個人的にいまひとつでありました。


以下余談。

人形、トランク、フランシーヌ、といえば、拙者が真っ先に思い浮かべるのは、藤田和日郎「からくりサーカス」であります。

こちらもデカルトの「トランク伝説」から着想を得ていることは間違いないのですが、テーマも多少「デカルトの密室」と被るところがありますな。
とはいえ、「からくり」のエンターテインメント性・物語性は本書の比ではないですヨ。
[2005/10/21 16:48] BOOK | TB(0) | CM(0)

[GAME] 巨像、迫る。 

そろそろ足音が聞こえてきたぜ……。

「ICO」を発売日にほぼ定価で購入した俺さ。

そりゃあもう、物凄い勢いで予約すた。
特典DISCのジャケットが超イカス!

あー楽しみだー。

◆PS2「ワンダと巨像」巨像に取り付きよじ登る! 迫力の戦闘シーンを紹介

◆「ワンダと巨像」公式サイト・「巨像」動画に5体目を追加

5体目の音楽カコイイ!(・∀・)

海外ではなぜか1週間以上も前倒しで発売されている関係で、既にネタバレカーニバル状態という噂なのであり、公式サイト以外は怖くて見られねぇ。
[2005/10/20 22:40] GAME | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 愚者のエンドロール / 米澤穂信 

 

文化祭の準備に追われる古典部のメンバーが、先輩から見せられた自主映画。廃屋で起きたショッキングな殺人シーンで途切れたその映像に隠された真意とは!?


「氷菓」に次ぐ古典部シリーズ第2作、「愚者のエンドロール」。
自主制作のビデオ映画内でおきた密室殺人の「犯人役」を探すという趣向であります。

あとがきでもふれられているように、物語は、まず謎の提示、次いで第1仮説(推理)→否定、第2仮説→否定、という流れで進行する、古くはバークレーの「毒入りチョコレート事件」方式。なかなかワクワクさせられる展開といえます。

作中には、いかにもミステリ好きが喜びそうな"遊び"も見つけることができます。
例えば、途中までしか書かれていない劇場の設計士の名前など。
ホームズもののあらすじを奉太郎が話すシーンでの彼の台詞は、おそらく読者に向けられたものではないかな。いわば、作者の親切心の現れではないかと思ったり。

奉太郎が自分の能力・役割を自覚する過程が非常に「青春もの」っぽくて、ミステリ部分とも上手に関連付けられている点には感心しました。
やはり、こういった「迷い」があってこその青春ものでありますよ。

ただ、少々気になるのは、推理合戦の末に奉太郎が辿り着く推理には、(少なくとも"ミステリマニア"の間では)非常に有名な前例があることであります。
確かに、物語のキモは別のところにあるので、その部分のトリックは借り物でもいいのかもしれませんが、、、あまりスッキリはしないところですな。

物語としてはよくできておりますが、個人的な好みからすれば、「氷菓」の方がよかったかな。
例のトリックを知っているかどうかで、人によって作品評価はかなり変わるのではないかと思われます。

さて、次は「犬はどこだ」、です。
[2005/10/20 21:29] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 氷菓 / 米澤穂信 

 

何事にも積極的に関わらない折木奉太郎が、姉の命令で入部させられた古典部で、部員の少女の叔父が関わった三十三年前に起きた事件の真相に迫る。文集「氷菓」に秘められた過去とは?


さて、「クドリャフカの順番」から読み始めた拙者、古典部シリーズの前2作も読んでみたナリ。
「デカルトの密室」と平行して読んでいたせいか、物凄い勢いでサクサク読めましたヨ。
「デカルト」を3分の1読む間に2冊読み終えてしまえるほどデス。


では、まずは「氷菓」から。

導入部~中盤までは、ささやかな日常(学校内)の謎を解決してゆくことで、古典部の各キャラクタの役割が明らかになるようになっておりますな。
いわば役者紹介。
壁新聞部の部長の行動の謎なんかは、面白かった。

視点について。
「クドリャフカ」では視点交代が頻繁にありましたが、「氷菓」と「愚者のエンドロール」では、奉太郎の1人称で統一されているので読みやすく、感情移入もしやすい。
やはりシリーズものは最初から読むべきなのか!?
というか、このシリーズは最初から読むべきですな。
作中での時系列も短い間隔で連続しておりますから。

後半になりますと、古典部が文化祭で伝統的に出している文集・「氷菓」を巡って、過去の謎に対する調査・考察が始まります。
これもなかなか興味深い。
殺人事件のような派手さはまるでないものの、文化祭がなぜ「カンヤ祭」とよばれるのかという謎と、文集がなぜ「氷菓」と名付けられたのかという謎とが上手く結びついていて、謎解きに爽快感があります。
扱われる題材が社会派チックで、こういった青春ミステリではチト珍しい気もしますが、決して重過ぎることもなく、読後感は良いですな。

人が死なないミステリとして、お薦めです。
[2005/10/20 21:29] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 交換殺人には向かない夜 / 東川篤哉 

 

私が殺してあげましょう。そのかわり、あなたも-。その冬いちばんの雪の夜、交換殺人は密やかに実行されようとしていた。私立探偵・鵜飼とその弟子・戸村は真相をつきとめられるのか。企みと驚きに満ちた本格推理。


こりゃトンデモNEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!

敢えてたとえるならば、「日の丸弁当」だと思って食べ始めたら、思いもかけず、ごはんの下から「フランス料理のフルコース」が出てきちゃった感じ、ですヨ! うそーん!?
そんなバカバカしさと、詰め込まれ感が素晴らしい作品。面白かった!

読み始めた際、そのコミカルな筆致からは、まさかこれほど複雑なプロットだとは夢にも思わなかったとです。
確かに、「交換殺人」をテーマにする作品は、それなりに複雑なプロットが用意されているケースが多いことは事実です。
しかし、まさかこれほどとは…。ホントおそれいりました。
なお、念のために付言しますが、ここでの「複雑」は難解であることを意味しません。
解決がわかり難いものなら、ミステリとしての魅力は殺がれることことにもなりますが、本作ではそういったマイナス作用もなく、着地は見事。

それにしても、解答編に至るまで自分の頭に思い描いたシナリオと、真相とのギャップがありすぎて、もう笑うしかないです。
伏線の張り方も、露骨なものから、さりげなくギャグに紛れ込ませてあるものまで様々で、手抜かりは一切ありませぬ。

また、この作風だからこそ成立するであろうある登場人物の行動が、事件において、ひとつの重要なファクターになっている点には、非常に感心しました。

とにかく凄い。
一応シリーズものではありますが、本作だけ読んでもさほど問題はないでしょうから、ミステリ好きな方は是非!
[2005/10/18 23:50] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] BG、あるいは死せるカイニス / 石持浅海 

 

天文部の合宿の夜、学校で殺害されたわたしの姉。男性化候補の筆頭で、誰からも慕われていた優等生の姉が、どうして? 捜査の過程で次第に浮かび上がってきた《BG》とは果たして何を指す言葉なのか? 全人類生まれた時はすべて女性、のちに一部が男性に転換するという特異な世界を舞台に繰り広げられる奇想の推理。話題作『月の扉』『水の迷宮』の著者が放つ、破天荒な舞台と端正なロジックを堪能できる学園ミステリの意欲作!


実に面白かったなあ。
この間読んだ 『扉は閉ざされたまま』 よりも、拙者はこちらを推します。

現実とは異なるパラレルな世界を舞台とするSFものでありますが、日常的な描写はあたかも現実世界そのもので、それほどの違いはないのですな。
とはいえ、世界の根幹が全く異なるので、こちらとむこうの世界では同一概念でも違った捉え方をされていることがあり、驚くことも。
ただ、そういった概念や世界観はさりげなく読者に知らされるので、アンフェア感は少なく、フェアであることを重んずる向きにも応えられるのではないかと思います。

男性が子孫を繁栄させるために社会的に優遇されているという点で、一見「これなんてエロゲ?」なお話であり、女性デフォ世界ゆえに百合展開炸裂で、やっぱり「これなんてエロゲ?」なお話のような気がしなくもないのですが、SF設定をキチンと活かした仕掛けと、巧妙な伏線の配置が心地よく、物語として非常に上手くまとまっていると感じました。

若干、展開がバレバレな部分もありますが、それでも十分楽しめましたし、読後感も拙者の好みにストライク。総じて評価高めです。
もっとも、読み手が男性か女性か(フェミニストかどうか、という物差しでもほぼ同じ)で物語に対する評価は変わってくる可能性アリ。


タイトルの「カイニス」は知らなかったので検索で調べてみましたが、ナルホドナルホド、こりゃピッタリなタイトルですな。
[2005/10/17 23:59] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 模像殺人事件 / 佐々木俊介 

 

八年ぶりに帰郷した木乃家の長男・秋人。大怪我を負ったという顔は一面包帯に覆われている。その二日後、全く同じ外見の“包帯男”が到着。両者が自分こそ本物の秋人だと主張する。騒動の渦中に飛び込んだ大川戸孝平は、車のトラブルで足止めを食い、数日を木乃家で過ごすこととなった。日頃は人跡稀な山中の邸に続発する椿事。ついには死体の処理を手伝いさえした大川戸は、一連の出来事を手記に綴る。後日この手記を読んだ進藤啓作は、不可解な事件を説明しうる「真相」を求めて、ひとり木乃邸に赴くが……。


本作のタイトルは、横溝正史の未完長編 『模造殺人事件』 をもじったもののようで、作中には「包帯で顔を覆った男」を始め、それっぽい小物やシチュエーションがチラホラと出てまいります。
けれども、露骨に横溝パロディ・パスティーシュの類になっているかといえば、そんなことはあまりなく、表面的にはなんとなくそれらしさはあるものの、一皮剥けば、緻密な構成と確かな文章力で独自の作品として編み上げられている、侮り難き傑作です。

確かに、敢えて選択されているであろう古風かつ難解な漢字・表現や登場人物の台詞回しには当初戸惑いを感じさせる面もありますが、慣れとともに、演出の一部として楽しめるようになりますな。

そしてやはり、特筆すべきは本作の「仕掛け」でありましょう。
読者の大半が疑うであろうトリックをさらに一歩押し進めることで、見事に予想を裏切るものへと変貌させている手法は驚嘆の一言に尽きます。

また、物語の構成も、「誰が殺したのか?」(Who done it?)というような典型的な主題をとらず、「ホワットダニット(What done it?)」=「その屋敷でいったい何が起こったのか?」というやや珍しいテーマ設定で、非常に興味をそそられました。物語の仕掛けとしても、これは成功していると思います。

ページ数に関しても、242頁と一気に読める量で、かといって物足りなさを感じることもなく、無駄はなし。

というわけで、華々しさはないものの、優れた作品であることは疑いありません。
いわゆる「本格」好きの方には是非とも読んでいただきたい一冊です。
[2005/10/16 02:36] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 神様ゲーム / 麻耶雄嵩 

 

小学4年生の芳雄の住む神降市で、連続して残酷で意味ありげな猫殺害事件が発生。芳雄は同級生と結成した探偵団で犯人捜しをはじめることにした。そんな時、転校してきたばかりのクラスメイト鈴木君に、「ぼくは神様なんだ。猫殺しの犯人も知っているよ。」と明かされる。大嘘つき?それとも何かのゲーム?数日後、芳雄たちは探偵団の本部として使っていた古い屋敷で死体を発見する。猫殺し犯がついに殺人を?芳雄は「神様」に真実を教えてほしいと頼むのだが……。


現時点で刊行されている「ミステリーランド」16冊の中でも、一二を争う問題作のひとつ。
ではあるのだけど、個人的には、ミステリとして最も好みの作品。

読み終えた後にも色々と考察・解釈を加える余地があって、ただ漫然と読むだけではなく、主体的・能動的に読む楽しみが味わえる(ことが多い)という点で、やはり麻耶ミステリは面白いと思うのですヨ。

また、去年の 『螢』 にしても、今年の 『神様ゲーム』 にしても、毎回期待を裏切らない破壊力抜群なオチで、読者を奈落の底に叩き落とすその手腕たるや、見事というほかはないですな。

挿絵は原マスミさん。
非常に物語の雰囲気に合っていて、良い感じです。
使い方もなかなか計算されたものを感じますな。
特に最後の絵なんて、それだけを単体で見るなら、どうってことはない「仲良し探偵団の絵」でありますが、真実が明かされた後に眺めるからこそ、違った思いを呼び起こすものになっており、侮れないですハイ。
裏表紙にある赤子を抱いたロボも意味深。

都合3回ほど読むこととなった本作なのですが、読めば読むほど作者の企みに気づかされる結果ともなり、毎回楽しく読めてしまった傑作です。
[2005/10/16 02:35] BOOK | TB(0) | CM(0)

[etc] 奴が来る……! 

◆11月5日・早稲田祭で麻耶雄嵩講演会開催

ゲ、ゲェェェッ!?
か、関東で、し、しかも我が母校で講演会キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━ !!!

関東にいらっしゃるなんて、こりゃめったにないことですゾーッ!
つわけで、物凄い勢いで突撃するぜフゥーッ!
[2005/10/16 02:34] etc | TB(0) | CM(0)

[WEB] 山手線でGO! 

◆山手線占い

わりと以前からあるようだけど、これはやってなかったなー。
つわけで、さっそく入力だっ!

結果は、「神田駅」ですた

ちょ、おま、「他人の5倍のカロリー消費量」って!?
そんなに熱血タイプではないと思うぞボクチン。
つか、このイラストはいくらなんでもアレすぎだろ(w

>思っていることがすぐ顔に出てしまい嘘がつけないため、隠し事や打算的なことは苦手。

これはホントにそのとおりでごじゃります…。
よく指摘されるしナー。orz


>甘えてくる相手に弱く、ホイホイ面倒を見てしまうので悪い相手に騙されることもある。

正直、笑えない…。orz


チクショーッ!
[2005/10/10 20:25] WEB | TB(0) | CM(0)

[G] MEDLEYでGO! 

ついカッとなって弾いた。今では後悔している。
('A`) …なんかもう全然指が回らへんねん…

途中に悲しげな猫の声が入ってたりしますが、怪奇現象でもなんでもなく、
ウチの猫がエサを催促してるだけですから!
弾いてるこちらとしては、笑いそうになって困る。

そんなわけで、2テイク録って終了。
猫にエサをやる。

せっかくだから、猫が鳴いた方のテイクを晒しとくナリ。
尺は、7曲くっつけたので、無駄に長いですじょ(9分17秒)。
正直、玄人にはまったくもってオススメできない。
[2005/10/10 20:25] G | TB(0) | CM(0)

[TV] 画廊で牙狼 

しゃちほこ


録画しておいた「牙狼」 第1話を見る。

OPはしばらくの間はインスト仕様らしく
途中からやや唐突な感じでギターリフが入ってきて、「あぁJAMだなあ」ってな具合のコーラスがちょこっとだけ入って終了。
おそらく歌が入ったバージョンとは曲の構成自体が違うと思われ。

OP終了後、いきなりガイコツげなオブジェ(主人公の相棒の”しゃべる”指輪)の声を影山さんがあてていて、というかスタッフロールまでその事実にはまるで気づかなかったのだけど、上手いじゃん影さんとヲモタ。
予告も影さんなのであり、出番多いなあ(w

さて本編。
さすがテレ東深夜、いきなり上半身裸のオパーイねぇちゃん(敵の悪魔だけどナー)登場で、つかみはOK。
こういったノリは、どことなくドラマ版 「デビルサマナー」 を彷彿とさせるZE!

主人公さんは、なんだか 「ZETMAN」 (※音が出ます)のコウガなビジュアル(立ち振る舞いは、「コウガ」 というよりも、「ジン」 だけど)。
なかなか台詞まわしは良い感じで、カコイイじゃん。
しかしこの主人公、生身で十分強いんジャマイカ。変身しなくてもいいような気がしたりしなかったり。

アクションシーンは随分と凝っていて、ワイヤーありーのCG投入されまくりーので、見ごたえバチーリ。
最近の特撮技術って凄いのナーと、素直に感心した次第。

うーん、面白かった。
全体的に丁寧に作りこまれていて、クオリティ高し。次からも録画する方向で。
「響鬼」 がガッカリ展開になってしまった今、俄然コチラに期待であります。


P.S. 京本政樹の化粧は、やはり濃かったわけで。
[2005/10/10 03:54] TV | TB(0) | CM(0)

[BOOK] モーダルな事象 / 奥泉光 

 

大阪のしがない短大で近代文学を講じる桑潟幸一(桑幸)のもとに、ある編集者が太宰治と親交のあった童話作家の遺稿を持ち込んできた。桑潟がこれを発表するや評判を呼び、出版された作品集は「純愛ブーム」の追い風を受けて瞬く間にベストセラー。しかし、喜びも束の間、件の編集者が首なし死体で発見され、大事な遺稿も盗まれてしまう……。


「本格ミステリ・マスターズ」叢書の中の一冊。

奥泉光は、長らく「食わず嫌い」をしていた作家の一人なのである。
なんだかよく分からない横文字を、そらカッコイイだろう?と言わんばかりにタイトルに付けてくる鼻持ちならない作家という印象だったのである。なんだよバナールって。ナバールっていったら長髪の剣士だろ、くらいのもんである。傭兵はオグマよりナバール派なのである。要するに、それは偏見であった。カルシウムの摂取不足であった。初代FEのやりすぎであった。リフなんかに萌えてる場合ではなかったともいえる。

それがどうしたことだろう。なんの因果だろう。神か悪魔の悪戯だろうか。小人が夜中にこっそりと靴を作るついでに行った所業だろうか。バタフライ効果の影響かもしれないし、チュンソフ党員の工作活動の結果なのかもしれない。
今、自分が感想を書いている小説の著者欄には、「奥泉光」なる文字があるのである。食わず嫌いではなかったのか。自分でも気づかぬうちに嫌いではなくなっていたのか。それは中二の春に、それまでとても食えたものではなかった納豆が突然美味いと感じられるようになった、あの頃のデジャヴュなのか。歴史は繰り返すのか。大人の階段を今更上ってしまったのか。そもそも大人の階段ってなんだよ。何段くらいあるんだよ。今どのへんなの?と、疑問は膨らむばかりであった。

などというようなレトリックを駆使してみたところで、本書の内容は、当Blogを読む人々には微塵も伝わりはしない。
と、言うほどには伝わらなくはないとも思えたが、ここまで文章を連ねてみても、未だに小説の内容にはほとんど触れていないのだから、それは主観にすぎず、戯言にすぎず、虚言を繰るに等しく、もはや妄想ですらあった。

ならばと、内容について書こうとすると、いささか躊躇いを覚える。
もちろん致命的なネタバレは忌避しなければならない。
そうなると、もはや書くべきことはそれほど残されていないのだった。
すなわち、

クワコー最高。

以上である。
[2005/10/06 23:59] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] ラインの虜囚 / 田中芳樹 

 

1830年、冬 パリからライン河へ 謎と冒険の旅がはじまる。
旅の仲間は4人 カナダから来た少女コリンヌ 酔いどれ剣士モントラシェ カリブの海賊王ラフィット 若き自称天才作家アレク。
奇怪な塔に幽閉された仮面の男は 死んだはずのナポレオンなのか?
謎と冒険の旅がいまはじまった!


今回の「ミステリーランド」は、小説畑の芳樹さん作・「ラインの虜囚」。
ミステリというよりは、歴史・冒険ファンタジー色の強い作品。

冒頭から展開はスピーディで、すぐさま読者を引き込む手法は流石であります。
主人公・コリンヌの仲間になる3人は、<<文豪>>、<<海賊王>>(「ゴールド・ロジャー」にあらず)、<<勇将>>と、全員歴史小説の主役クラスという豪華な布陣。皆個性的で魅力十分です。
これからドイルやデュマを読む子どもたちにも、それらを読んだ大人たちにも、楽しめる作りになっていると思いますヨ。

ミステリ的な謎により読者を引っ張る、というよりも、キャラクタの魅力でグイグイと牽引するタイプの小説ですから、ミステリ要素を期待しすぎると物足りなさも感じますが、その辺を期待しすぎなければ、読後感は爽快で、読んでよかったと思わせてくれる良作に仕上がっています。

既刊のミステリーランドの中では、主人公の年齢が16歳と高めに設定されており、なおかつ、仲間の大人たちの方が活躍する、というやや特殊なパターンでありますが、ジュブナイルとしては見事に成功しておりますな。
鶴田謙二氏の絵も、言うまでもなくGOOD。

気軽に爽快な冒険ものを読んでみたいなら、おすすめの一冊であります。
[2005/10/05 21:42] BOOK | TB(0) | CM(0)

[etc] 検定好き 

◆エンタ!検定

この手のやつを見かけたら、とりあえずやってやるZEEEEE!

で、20分くらいかかってやってみたヨー。
テキトーに回答した問題も多数。
結果↓

+++ 第1回 エンタ!検定 成績発表 +++

あなたの総合得点は88点  全国平均 60点
全国順位(10月5日 10時現在)
184位(12622人中)
--ジャンル別得点表 ---------------
    0_________10__________20点
映画 ■■■■■■■■■■■■■■■■■
テレビ■■■■■■■■■■■■■■■■■
音楽 ■■■■■■■■■■■■■■■■■
書籍 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
芸能 ■■■■■■■■■■■■■■■■■
-------------------------

--講評---------------------
あなたは「エンタの達人」
すべてが16点以上です。エンタテインメントと一口に言っても、映画、テレビと分野が違えば得意不得意があるのが普通の人。が、あなたはほぼ全分野を制覇しているレアなタイプです。ある特定のジャンルが好きというよりも、流行を追うのが何よりも好きな人なのかもしれません。「神」までもう一歩ですよ。会議、宴…と種類を問わず、あなたはどんな席でも話題の中心のはずですから、これを機会に、もうワンランク上をめざして精進してください。
-------------------------


なんか気持ち悪いくらいに17点連発です。
「書籍」ジャンルは簡単だたヨ。
ケツメイシのアルバムの順番なんてワカランので、選択肢の「作り」から解いてみたり。当たってた…。
未だに受験テクは抜けきってないらしい。
[2005/10/05 10:16] etc | TB(0) | CM(3)

[BOOK] ほうかご探偵隊 / 倉知淳 

 

僕のクラスで連続消失事件が発生。僕は4番目の被害者に!といっても、なくなったのはもう授業でも使わないたて笛の一部。なぜこんなものが!?棟方くんの絵、ニワトリ、巨大な招き猫型募金箱、そしてたて笛が1日おきに姿を消すという奇妙な事件が5年3組にだけ起こっている。ニワトリなんか密室からの消失だ。この不可思議な事件を解決してみないかと江戸川乱歩好きの龍之介くんに誘われ、僕らは探偵活動を始めることにした。僕がちょっと気になっている女子も加わり事件を調べていくのだが……。そこにニワトリ惨殺目撃証言が!町内で起きた宝石泥棒との関連は?龍之介くんの名推理がすべてを明らかにする!!


さてさて、まだまだ続く「ミステリーランド」、今回は唐沢なをきさんの挿絵がキュートな「ほうかご探偵隊」、イッテミヨー。

連続不要物消失事件、漢字で表記すると何やら仰々しい感じでありますが、こういった子どもをターゲットにした叢書としては、穏当な題材といえそうですな。
あれ、そういえば、この間も「物・消失」ものは読んだっけ(※クドリャフカの順番)。

後半ではしっかりとドンデン返しが用意されていて、いい感じです。
感心したのは、目次・章題の付け方ですね。
拙者は目次のある本は小説に限らず、章や節のタイトルを軽く頭に入れてから読むタイプなので、本書の「作り」には引っかかってしまいました。うーん、やられた、と。

最後の「蛇足」も蛇足どころか、ちょっとだけジンとしてしまったな。
「本屋さんには、タイトルを見ただけで嬉しくなっちゃうような、面白そうな本が、たくさんあるんだよ。」

そう。タイトルを見ただけで嬉しくなる、という感覚。
そんな感覚は、もちろん今でもあるにはあるのだけど、子どものころはもっと強かったな。それだけ想像力が逞しかったせいなのかもしれない。
厚い本にもトキめいたもんだし(※今ではあんまりトキめきません)。

ところで、挿絵が唐沢さんであり、探偵役の龍之介君は最後まで苗字が明かされず、彼の風貌は小動物のようで、東京には尊敬するおじさんがいる、、、
となれば、龍之介君の苗字も、彼のおじさんが誰なのかも、倉知作品の読者には明らかでありましょう。
この辺は大人の読者向けのサービスになっていますな。

そういえば、まだ「空論」は積んでます。
そろそろ読もうっと。
[2005/10/04 17:17] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] 館島 / 東川篤哉 

 

天才建築家・十文字和臣が自らの建てた「六角形の館」で変死してから半年。再び事件関係者が集った館にて2度目の惨劇の幕は開く。事件に挑むは、休暇中の刑事、そして女私立探偵。事件の真相と館の謎とは…?


初・東川でおます。
とりあえず、もっともシチュエーションがツボな本作から攻略開始です。

読み始めてすぐに、この方の作風が「ユーモラス」といわれる理由がわかりましたヨ。
なるほど。なんとも「すっとぼけた」刑事さんであります。
ヘタをすると「寒い」だけになってしまいそうなものですが、ほどよく面白いので、それほど鼻につくようなことはないかな。

さて、本作はタイトル通り、「館」ものにして、「クローズドサークル」ものなわけです。
文中では綾辻行人「十角館の殺人」に関する注釈がチョロッと出てくるあたり、当然著者も「十角館」を念頭に置いていることは間違いないでありましょう。
もっとも、露骨にそのパロディを織り交ぜる、とかいったことはされていないようで、関連性はほぼ皆無といってよいかと。

ちなみに拙者は綾辻さんの「館」シリーズでは「十角館」と「時計館」が双璧でありまして、次点が「人形館」・「迷路館」あたりなんですよ。
で、本作も館の建つ孤島が嵐で外界と遮断されて警察が介入できないお約束展開でありましたから、「十角館」や「時計館」のような「次は誰が殺されるんだ!?」的な緊張感を期待したのですが、、、あまりないのね、緊張感…。

探偵は昼間からビールを飲み、刑事は女探偵を押し倒そうとしていたり、、、と、人が殺されていようが、わりとスラップスティック調で物語は進行するので、悲壮感だとか緊張感だとかは殺ぎ落とされておるのです。
なので、そういった雰囲気を期待すると、ガックリということにも。

とはいえ、メインのトリック自体はナルホド!なデキでした。いいじゃん。
――木を見て森を見ず。
なんとなく想像はしていても、完全な全体像には思い至りませんでした。
伏線も上手く張られておりますね。

「館」好きとしましては、多少物足りなさも感じましたが、そのギミックは興味深く、一読の価値アリだと思いますですハイ。
[2005/10/03 22:00] BOOK | TB(0) | CM(0)

[BOOK] くらのかみ / 小野不由美 

 

「四人ゲーム」。まっくらな部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる回るゲームだ。とうぜん四人では成立しないはずのゲームを始めたところ、忽然と五人目が出現した! でもみんな最初からいたとしか思えない顔ぶればかり。――行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮な屋敷に、後継者選びのため親族一同が呼び集められたのだが、後継ぎの資格をもつ者の食事にのみ毒が入れられる事件や、さまざまな怪異が続出。謎を解くべく急遽、少年探偵団が結成された。もちろんメンバーの中には座敷童子も紛れこんでいるのだが……。


あらすじにあるとおり、冒頭で行われるのは「ローシュタインの回廊実験」風の遊び。
本来は心理的なトリックを利用したものでありますが、本作では本当に一人増えてしまうのであります。座敷童子さんコンニチハ。

物語には、旧家、祟り、後継者選び等と、著者お得意の要素がたくさん盛り込まれており、さすがに料理の仕方は手馴れたものであります。
ただ、登場人物の数が比較的多く、大人側のキャラクタの呼称方法(A君の両親は、「Aおじ」「Aおば」と表記される)が若干混乱の原因になりますな。サラサラ読んでると特に。

本作の最も優れた点は、「座敷童子が誰なのか?」という問題と、後継者選びの過程で起きる「事件の犯人が誰なのか?」という問題とが、密接に関連しあうところにあります。
これには思わず膝を打ちましたともさ。
なかなか良質のパズラー作品といえます。

もっとも、綿密な論理運びは子どもにとっては逆にメンドクサイとも受け取られそうではあります。
また、大人にとっても、アンフェアな感触を抱く方もいるはず。
これらの点で、ちょいと本書のスタンスは微妙かもしれませんな。

とはいえ、個人的には「ミステリーランド」の中でも読んでおいて損のない一冊だと思いました。

ダンナさんの方はいつ出るのかまるでわかりませんが、奥さんに負けないクオリティで頼んます(w

[2005/10/01 18:25] BOOK | TB(0) | CM(0)

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