流しの二人

  • Author: 流しの二人
  • ここにゃ何もありゃしない。




[BOOK] 子どもの王様 / 殊能将之 

 

「ミステリーランド」制覇への道!第2回。
2回目にして勝手に企画タイトルを付けるのはどうなのか俺。

今回は「ハサミ男」の殊能将之による「子どもの王様」。


ショウタの親友トモヤは学校にはほとんど行かず本ばかり読んでいる。そのせいか途方もないつくり話をよくする。この団地の外側には何もない、現に団地の案内図には外側なんて描いてないじゃないかという。今日も学校はあったよとショウタがいうと、昨晩大急ぎで造ったのさ、といった調子だ。他にも団地に住む西の良い魔女と東の悪い魔女の話とか、残虐非道な子どもの王様の話とか……。だがある日、ショウタはトモヤがいうとおりの姿かたちをした男を目撃する。もしかしてあれが子どもを穴蔵に閉じ込め、召し使いとしてこきつかうという子どもの王様?


第1回配本の3作のうちの1作ですな。
もう2年以上経つのか。ちょっとショック。

さて、小説の中身はどうかといいますと、うーん、どうなんだろうなあ、これは。
単刀直入に言うならば、お話としては非常につまらない。
作中におけるテレビのお笑い番組や戦隊ヒーローものの設定については、必要以上に細かくなされていて、微妙に麻耶雄嵩臭がしなくもないですが、ややクドい。

子ども同士の力関係や近所の迷惑な住人の描き方なんかは程よいさじ加減で、なかなか達者だと思うわけなのですが、いかんせんそれらがストーリー上あまり活かされないというのが、なんだかなぁ。

ミステリ的な謎はないに等しく、それによる物語の牽引は期待できないため、ただ、やや影の差す少年たちの日常を淡々と読むことになるのは、チト辛いのです。

結末がブラックで後味が悪いのはむしろ望むところですが、そこにはそれなりの必然性を感じさせてほしい。
本作はその辺も弱いといわざるをえません。

というわけで、本書のタイトルを見ただけで子どもにプレゼントする本に選んだりすることは、ちょっと待て!と言って、拙者は止めさせて頂く次第。
[2005/09/29 23:30] BOOK | TB(0) | CM(0)

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